私も肺移植患者の一人です
身動きが取れない私に、
未来を切り開いてくれた
生体肺移植。
簡単ですが、患者会代表である私自身の肺移植までの道のりや、術後社会復帰までのお話をさせてもらえたらと思います。
私は生体肺移植後10年が経過いたしましたが、現在拒絶反応等もなく順調に過ごしております。お陰様で社会復帰も叶い、軽いお仕事ができるまで回復いたしました。もちろんここまでの道のりはとても険しく辛いものでした。闘病中は常に酸素に繋がれ、外出はおろか、家の中でも自由に身動きが取れない状態でした。ほとんど寝た切りに近い状況で、生きている心地はしませんでした。当たり前の生活が何一つまともにできない…家族の力を借りないと、お風呂、食事、排泄などもままならない状況でした…
それでも病魔は刻一刻と体を蝕んでいき、睡眠もまともに取れなくなっていき、心身共に限界に達していました。その時期に医師から生体肺移植のお話をいただき、そこに賭けてみようと決心しました。もちろん二人の家族から、肺の一部を提供してもらうことに戸惑いや葛藤もありました。でも家族は顔色ひとつ変えず快く承諾してくれたんです。
今でも家族には感謝しかありません。
肺移植で、
社会復帰という目標へ。
その後、無事に生体肺移植手術の日程が決まり、いざ手術当日となると手の震えが止まらなかったことを、今でも鮮明に覚えています。手術は無事に成功し、二人からいただいた肺の一部が私に宿った瞬間でした。
命をいただいたんです。
術後はとにかく苦しくて、地獄のような日々でしたが、時間と共にできることがひとつひとつ増えていくんです。できない事ばかりだったのに…人間の体って凄いですよね。そこからは毎日リハビリとの闘いでした。社会復帰という新たな目標のために進み始めたんです。肺移植後は酸素なども必要なくなるので、見た目は健康そのものなんです。ただし、必ず守らなければいけないこともあります。一生涯、免疫抑制剤を服用しないといけないこと。感染症のリスクなど色々な弊害もでてきます。それでも、ちゃんと守るべきことを守っていれば、恐れることはありません。移植前の闘病生活を考えたら必ず乗り越えられると思います。
肺移植をすれば
必ず元気になれます。
私は過去の闘病生活があったからこそ、今は力強く人生を歩めています。そして提供してくれた家族に感謝しながら第2の人生を楽しんでいます。これから肺移植を受けようと思っている方、悩んでいる方、様々あると思います。私がこれだけはお伝えしたいのは、移植をすれば必ず元気になれるということです!好きなこともできるようになります!
長くなりましたが、自身の体験を元にご紹介させていただきました。最後までご覧いただきありがとうございました。